歴史ドラマ考

3連休中に何本かの「歴史ドラマ」を観た。

一本は大河ドラマ「功名が辻」
私は日曜の本放送から一週遅れの土曜の再放送をいつも見ている。で、今回は関が原の合戦に至るまでの家康と豊臣恩顧の武将達との駆け引きを丁寧に描いてた。
その前に先ず、秀吉役の柄本明さん、最晩年の秀吉の孤独な権力者の老いと苦悩を見事に演じられた。藤吉郎時代ではちょっと違和感もあったけど最後の演技は鬼気迫るものがあった。お疲れ様でした。
そして秀吉没後の家康と三成の攻防、西田さんの家康は壮絶だ。
中々今までのドラマで秀吉没後の物語を詳しく描いたものは少ない。特に目の上の瘤である秀吉が亡くなったと聴いた後の家康の心情の揺れやそのあとの変わり身の早さ、豊臣家の文治派と武功派を巧みに誘導する執拗な言動や行動には天下を欲する家康の凄みが伝わってくる。
一方の石田三成は豊臣の世が続く事こそ「正義」と言う考えに固執する余り「現実」が見えていない。しかしよくもあれだけ武功派から嫌われたものだ。
今の世でも余りにも自己中な「正義」を振りかざす余り周囲から浮いてしまう人はいるが・・・
そして主人公の山内さんも「豊臣の恩と家康の実力」の間で揺れまくるのだが、最後は自身の家の存続と家臣団の為を思い徳川方に就くことを決める。
今回は家康と一豊のやり取りも見ごたえがあった。

もう一本はテレ朝で始った「豊臣秀吉~天下を獲った男~」
こちらの秀吉役はなんと大河で三成役を演じている中村橋之助さん、「猿!!」と呼ばれるにはいい男過ぎない?秀吉役って私の見てる範囲では柄本さんはじめ竹中直人さんや武田鉄也さん、香川照之さんなど、いい男って言うよりは(ファンの方、失礼します)どちらかと言えば個性派俳優・・・橋之助さんは「毛利元就」のイメージが強い、まっこれからどうなっていくか楽しみではある。
ただ、初っ端から信長、光秀、家康とそれぞれに関わりを持たしちゃうってのはどうなんでしょうか?過剰演出かなと思ったな。
あと、どんな歴史ドラマでも「桶狭間」シーンになると思うのだが、今川義元の扱いがかわいそう過ぎ!!
確かに「おしろい塗って、天上眉毛で、鉄漿で、太ってた為に馬に乗れなかった」と各歴史書には書かれてるようだがそれを誇張しすぎ!!、当時「海道一の弓取り」「足利幕府の正当な後継者」と言われてもいたのだから、もう少しかっこよく描いてもいいのでは?豊臣と違って御子孫もいらっしゃるのだし・・・同じ理由で蜂須賀小六ももう少し武将らしく描けんかな。
いくら「野武士」だったとしても信長に仕えてからは普通に武将だったわけで、いつまでも「野武士」のかっこうしてたわけじゃないと思うのだが・・・いちおう清和源氏の流れ・・・と御子孫の家系図にはなっていらっしゃるようだし

最後の一本は「信長の棺」
「信長公記」「たいこうさま軍記のうち」の作者、大田牛一が「本能寺の変」と「信長の遺体」の謎に迫る。と言う歴史ミステリー。
大田牛一役の松本幸四郎さんの演技に引き込まれ、ついつい最後まで見てしまった。
信長役の松岡昌弘さん、秀吉役の中村梅雀さん、大村由古役の蟹江敬三さん、それぞれも個性を生かしてよかったのだが、石田三成役が大河では三成を攻める徳川方の榊原康正を演じてる方と同じだったのはちょっと笑った。
「本能寺の変」の真実については昔からいろいろな憶測がなされているが、当事者の光秀が何も残していないので、永遠に憶測のままだ。「朝廷陰謀説」「足利義昭陰謀説」「秀吉陰謀説」「光秀主犯説」・・・・
本ドラマはそれら諸説をミックスしたようで最終的には「秀吉主犯説」なのかな、と思わせる。
新聞の番組評にもあったが「山の民」と秀吉、信長の関係をもっと掘り下げるといいと思った。

明治以前の歴史はその時代、時代に書かれた書物によって推測するしかないが、だからこそいろいろ作者の想像が広がって面白い。「ア^こう言う解釈もあるんだな~」と面白がってみるのがいい。

あるコマーシャルで、タイムスリップして現代に現れた信長や光秀等の歴史上の人物がやけに軽いノリで話をしているのがある。それを見ているとふと思う、「本当はこんなのじゃなかったのかな。歴史の真実なんて案外こんなものなんじゃないかな」ってね。
まあ、いくら「うつけ」と言われていても「信長」がフライパンなんぞ振ってはいない、とは思うけどね。

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