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zoom RSS 読後感想文・・・さだまさしさん著「アントキノイノチ」

<<   作成日時 : 2009/10/05 21:34   >>

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10月、秋もそろそろ深まり行く頃?
食欲の秋、スポーツの秋、色々ありますが、私はやはり読書の秋・・・かな?

このところはずいぶん軽く読めるものを読んでいたのですが、先日やっとさださんの新作小説「アントキノイノチ」を読みました。

「精霊流し」から「茨の木」まではほぼ発売日に購入して即日読破していたのですが、今作は事前に聞いていた内容から「かなり重い作品になるのでは?」とちょっと二の足を踏んでおりました。
で、暑い夏には重たい小説の内容は中々頭に入らないだろうと、少し涼しくなるまで先延ばしになっておりました。

で、先日やっと購入、早速に読んでみました。
たしかに、さださんの今までの作品の中でも群を抜いて重いテーマ、内容や風景描写もかなりハードでした。
しかし、読み始めてからは読み進むにつれて小説の世界に引き込まれ、結局はあっという間に読み終えてしまいました。

先ずは小説のタイトル・・・何故に「アントキノイノチ」とカタカナ表記だったのか?これは作品の最後の方で「あ〜、なるほど」と合点が行きました。それこそパズルの最後のピースがふっとそこにはまる様に・・・

「命の重さについて」「人生観」と言う、作詞にも、小説にも一貫して流れるさださんの普遍のテーマ。

今作品は「遺品整理業」と言う一種独特な、でもきっとこれからは重要な仕事になるであろう職業にスポットを当て、そこで従事する「カッコいい男たち」とその人たちの背中を見つめながら過去の自分と対峙してゆく見習社員の主人公との「壮絶な現場」での緊張感あるやり取りを中心に据えながら、主人公が過去に自己破綻した、とある友人との確執、そしてこの小説のひとつの鍵となるある女性と主人公の出会いとあざなう縄のように絡み合うその女性と自分と友人との関係を描き、主人公が「命」について考えを巡らしながら、自身が抱えている問題をどのように解決し成長していくか、を追う物語です。

それにしても、このような重くて壮絶な物語、途中かなり厳しい描写もある物語もさださんの手になると最後いつも爽やかに締めてくれるのが救いです。が、さださんも今作ではきっとかなり綿密な取材をされたのだろうな〜と思いますね。


読後感を簡潔に言えば、「もの凄い嵐の中を彷徨った後に見る眩いほど抜けるような澄み切った青空」と、でも言えましょうか・・・

心に残った言葉・・・主人公の上司というか先輩の「仏さんを助けに行く」と言う一言
それと、「人は思いがけず、いなくなる」と言う女性の言葉。

確かに、「思いもかけず、不意に居なくなってしまった」友人やたいせつな人々をもう何人も見送って来た気がします。
たぶんその人たちの大部分は自分でも「思いがけず逝ってしまった」と、思って居るだろう等と思ってみたり・・・。

この世に「生」を受けた以上、誰にでも「生きる権利」と「生きる義務」があるわけで、誰にもその「命」を奪う権利など無い。と言う事。それは例えそれが自分自身の「命」であってもだ。と言う事を、日本中の、世界中の人たちにこの小説を読むことで知って欲しい、と、心から願います。

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
私は発売日に読みました。こんなに上手く読後感想を書けませんが、今までの作品の中で私は、最も共感しました。内容はすごく重たいけれど、少しとばし読みしたいぐらい{夢にでてきそうで}の部分もありましたが、いっきに読みました。一番好きです。
さださんの命というテーマが直接すぎるくらいですが、
それだけにはっきりと伝わると思います。
そして、
ラストにかかって、「ああ、そうだったのか」とわかり爽やかに救われました。
アントキノイノチも今の命も大切な命
こういちまま
2009/10/12 01:02
こういちままさん、いらっしゃい。コメント有り難うございます。

今作ではかなりハードな表現がかなりありましたね。私も途中、飛ばし読みしようか、とも思ったのですが、さださんの本作に込めた思いを理解するには避けては通れないのだろうな、と思い至り歯を食いしばり、涙をこらえて全篇読破しました。

「命の重さ」それは例え嫌いな、或いは憎い相手であっても、大好きな、或いは尊敬してやまない人でも変わらない。変わるはず無い、等しく「掛替えの無いもの」なのですね。
「命」が軽く扱われている現代に警鐘を鳴らし続けているさださんの心の「叫び」が聴こえるようでした。
羽柴小一郎
2009/10/12 23:02
稲佐山の大還暦コンサートに行って来ました。コンサートの詳細、ファンの長崎での行動など記録として書いてみました。
始めたばかりで拙い文章ですが、よろしければご覧下さい。
fcブログの「さだおばさん日記」で検索して下さい。
こういちまま
2009/10/15 23:59

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