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zoom RSS ソフィアの鐘〜クリスマスキャロル〜

<<   作成日時 : 2005/12/24 00:04   >>

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12月23日、今上天皇誕生日

もうすぐクリスマス、ラジオは「山下達郎」や「稲垣潤一」や「ユーミン」で溢れている。街中のショウウインドウではツリーの明かりとプレゼントセール、サンタのコスプレをした女の子がチラシやポケットティッシュを配ってる。浮かれ気分のジングルベル、忙しなく行きかう人々の雑踏・・・

昔ながらの年末風景を横目で見ながら、ふと思い出すあの日の夜

今から25年ほど前、まだ社会人になりたての頃のクリスマスイブの夜。
あの頃はまだバブル崩壊のずっと前で日本はこれから好景気、と言う雰囲気で社会全体に活気があった。仕事も忙しく休む暇も無く、クリスマスも何も関係なかった。

その日も夜8時頃まで残業をして、先輩達は家族でパーティやら友達と飲み会やらで先に帰ってしまい、一人残った私は誰との約束も無かったので「もう少し片付けてから帰るとするか」と気合を入れ直してデスクに向かった時だった。

トントン、とドアを叩く音、「こんな時間に・・・誰か忘れ物か?」と思いドアを開けると一人の少女が真冬の北風に吹かれて立っていた。
「何ですか?」と尋ねる私にその少女は小さなマスコット(モンチッチと言う当時凄く人気のあった小猿のようなキャラクター)を差し出し、「実は体の不自由な方や孤児の施設の為にボランティア活動をしている○○教会の者ですが、このマスコットと引き換えに幾分かの御寄付をお願いに歩いています」と言った。私はちょっと考えたが、「クリスマスの夜に残っていてこう言う機会が来たのも何かの縁か」と思い、幾らかのお金を彼女に渡しそれと引き換えに小さなマスコットを受け取った。
その時触れた彼女の手は此方が凍えるか?と思うほどに冷たかった。
彼女は「有り難うございます」と言うとちょっとはにかんだような笑顔で、又冷たい風が吹きすさぶ暗い夜の街へ消えていった。

翌日、先輩達やパートの人達に「実は夕べこんな事があってね」と昨晩のことを話すと皆一様に「お前、まんまと騙されたんだよ。そう言ってお金を騙し取るの流行ってんだ。ま、いい勉強したな!!」とか「甘いな〜」とか言った。確かにボランティアを名乗って金品を騙し取る手合いがいるのは知っている。年末なら尚の事。でも、と思った。

遊びたい盛りの年頃の少女がクリスマスの寒い夜にたった一人で寄付を集めに歩いていたのだ。
私はあの、今にも凍えそうに冷たかった彼女の手を信じたかった。

「主よ、あなたの小さな信者の冷たい掌を信じていいですよね?・・・」私は心の中でそっとつぶやいた。

今でも時折、街頭などで募金をしている少年、少女を見ると募金箱に入れる時がある。
「募金詐欺」のニュースを見たりすると、非常に腹立たしいやら情けないやら、正当に活動されている方々の心中を察すると穏やかではいられない。

何処かでクリスマスキャロルが聞こえる。あの娘の冷たい手をまだ覚えてる。


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